店頭でお酒を眺めていると価格が高いのから安いのまでいろいろありますね。
注意して見てみると精米歩合の低い(米をたくさん削った)お酒は値段が高くなっています。
これには理由があり、ヌカとして廃棄する分も原料の価格に乗せているからです。
例えば1kg350円の玄米があったとして、そのお米を1,000kg仕入れたとします。
価格は300円×1,000kgで350,000円ですね。
購入した時点では玄米なので酒造りのために精米することにします。
精米歩合70%のお酒を造るとすれば、購入したお米1,000kgから
30%を削ってヌカとして廃棄するので、原料は700kgとなります。
精米歩合70%の米の1kgあたりの単価は
米の購入費用350,000円÷原料の重量700kg→500円と計算ではじき出すことができます。
同様に精米歩合50%のお酒を造るとすれば、購入したお米1,000kgから50%を削ってヌカとして廃棄してしまいますので、原料は500kgしかとれません。
精米歩合50%の米の1kgあたりの単価は
米の購入費用350,000円÷原料の重量500kg→700円と計算ではじき出すことができます。
このように玄米の時点では同じ金額だったとしても、
精米歩合の違いで原料の価格は大きく左右されます。
他にも酒造好適米の使用や精米の加工賃、精米歩合の低い米は醸造が難しい分の手間賃などが積もり積もって精米歩合の低い酒は極端に高額になってしまうのです。