段仕込について

段仕込

しっかりと酵母が培養された酒母を醗酵タンクへ移し、「蒸米」「米麹」を複数回に分けて投入します。

 

なぜ複数回に分けて投入するのか?

一言で答えるなら「それが安定した生産につながるから」です。

 

菌は”数で勝負”の世界です。

酒母の時点ではしっかりと培養された酵母でも、いきなり全量の原料を入れてしまっては、酵母や乳酸の濃度が極端に薄くなります。その状態で雑菌が入り込んでしまうと、雑菌を跳ね返すことができずに浸入を許してしまい、原料を腐らせる危険性が高まってしまいます。

<イメージ:一段仕込>

一段仕込

一度に全量投入すると酵母・乳酸の濃度が薄くなってしまう

工業生産が発達した現代では、全量投入した後(上図右側)に、工業生産した酵母や乳酸を大量に補充すれば安定した生産も可能ですが、その分とてもお金がかかります。

 


 

そこで、酵母や乳酸の濃度が極端に薄くならないように、酵母の増殖を待っては原料を少しずつ投入するという手法が一般的となりました。

3回程度に分ければ十分であることが周知となり、「三段仕込」という名称はラベルでも見かけるのでお馴染みですね。

一回目の掛け米投入を「初添(はつぞえ)」
二回目の掛け米投入を「中添(なかぞえ)」
三回目の掛け米投入を「留添(とめぞえ)」と呼びます。

<イメージ:三段仕込>

三段仕込

少しずつ投入して酵母・乳酸の増殖を待つことで、しっかりと増殖した酵母で酒を造ることができる

酵母が大量にいることで雑菌の侵入を防ぐことができ、アルコール発酵の際にはしっかりとアルコール生成できるようになります。

 

掛け米と麹米の名称の使い分けについて
同じ米でも用途によって呼び方が変わります。

掛け米
仕込みの際に蒸した米のまま投入する予定の米
麹米
仕込みの際に米麹にしてから投入する予定の米

酒母米という酒母造り用の米に対する呼び方もありますが、
目にする、耳にするのは”掛け米”と”麹米”の2つですね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。